猛暑と桃と、見た目の価値。

猛暑と桃と、見た目の価値。


今年の夏、異常なくらい暑いですね。

福島も毎日のように35℃超えています。
私たちの桃畑でも、この異常気象の影響がじわじわと出ています。


桃が育たない?!

実は桃って、35℃を超えると成長が止まってしまうんです。
連日の猛暑に加えて、ほとんど雨も降らない

水を撒いても、まったく追いつかない。
桃自身も、身を守るために赤く色づかず、じっと待っているようです。


農家さんの大変さを思うと…

贈答用の桃は「大玉」で「色がよくて」「見た目が美しい」ことが求められます。
でも、こんな気候ではその条件を満たすのは本当に難しいです。

農家さんたちが一生懸命取り組んでも、
「大玉じゃないから贈答商品ができない」
「ちょっと見た目が悪いから出荷できない」
そんな理由で、桃の価値が落ちてしまうのです。

それを思うと、本当に胸が痛くなります。


でも、味は最高に甘い!

実は、こんな夏を頑張って乗り越えた桃たちは、
ぎゅっと濃縮された甘さを持っています。

カメムシの被害があった畑の桃も、
見た目はちょっとボコボコしていたけど、
皮を剥いて食べたら、驚くほど美味しかったです。

桃の「価値」って、見た目だけじゃないと思うんです。


見た目じゃなくて「味」で選ぶ時代へ

日本では、どうしても「見た目の美しさ」が重視されることが多いですね

せっかく高いお金を出して買ったのに、
「かたくて甘くない…」なんて声も少なくありません。

そろそろ、味で評価される仕組みができていってほしい。
私はそう真剣に願っています。


今年の桃、見た目は控えめでも
味は本当に、絶品です。

農家さんが自然と向き合いながら育てた桃たち。
そのがんばり、桃の生命力のすごさを
一人でも多くの人に知ってもらえたら嬉しいです。

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